葬儀にはどのような費用が必要なのか

大切な方が亡くなり葬儀の検討をする中で、多くの方が強い関心を持たれているのは葬儀費用に関することではないでしょうか。しかし、いざ葬儀社の金額表を比較したり葬儀の見積りを提示されてもよく解らないという声は聞かれます。たしかに葬儀自体が日常的なものではない上、見積りにも日常生活では聞きなれない用語がたくさん並んでいます。

葬儀にかかる費用や内訳、葬儀社に対して見積りを依頼する際や葬儀の内容について相談を行う際に葬儀にはどのような費用が必要なのか知っておくと葬儀社との話もスムーズに進みます。ここではまず葬儀費用の構成について大枠を説明しつつ、それぞれ詳細な内訳までお伝えしてまいります。まず、葬儀費用がどのように構成されているか、おおまかに説明いたします。葬儀費用は大きく以下の三つに分けることができます。まずひとつめは葬儀を行なうために最低限必要なもの・参列者や会葬者の人数によって変動するもの・その他希望や状況によって用意するもので葬儀社へ支払う費用です。このように葬儀費用は三つに分けましたが、それぞれについて含まれる商品やサービスの内容を細かくお伝えしてまいります。

葬儀費用に含まれる商品やサービスの詳細
①葬儀を行なうために最低限必要なもの
一般葬・火葬式・家族葬などといった様々な形式の葬儀がありますが、希望する形式の葬儀を行うために最低限必要となるものが該当します。多くの場合は最低限必要なものが組み込まれた葬儀基本セットや葬儀プランというかたちで提供されています。基本セットの中には式関係のものである「枕飾り一式・ドライアイス・祭壇・棺・骨壺・式場使用料・受付用具・供花などといった亡くなってから通夜や葬儀式・告別式などお葬式が進行していくうえでの中心部分に関係するところです。また、車両関係である霊柩車・搬送費用といった故人を乗せる車両、遺族親族や参列者の移動手段としての車両です。安置費用である自宅に故人を安置するのではなく、葬儀社の霊安室や御遺体保管施設などに安置する場合に必要となります。葬儀社人件費とは葬儀社スタッフの人件費に相当する部分です。例えば企画・設営スタッフ費用、司会進行、死亡届・火葬場利用手続き代行など葬儀社によっては見積もりの項目としては明示されずに祭壇料や葬儀プラン一式の中に含まれている場合もあります。
②会葬者の人数によって変動するもの
基本的には予想人数分を用意し、実際に提供された数量を確認してから確定する費用となります。例えば会葬御礼品・香典返し・通夜菓子などといった返礼品で、予想人数分を用意しますが、実際に使用した数量のみ返礼品代として請求されます。また、通夜振る舞い・火葬場での食事・初七日法要後の食事などといった食事関係もこちらに該当し、提供された数量分が請求されることになります。また、飲み物については栓を開けた本数分の請求となることが一般的です。
③その他家族の希望によって用意するもの
こちらはいわゆる追加料金にあたる商品やサービスです。

なお、葬儀のしきたりや慣習については地域による違いもありますので、特定の地域でのみ必要となる商品やサービスも存在します。その他に、地域によって通夜振る舞いが行われない場合や出棺時にお赤飯を配るところなどがあり地域ごとのしきたりや慣習が見積もり内容にも影響する場合があります。

お葬式の豆知識

見積りをもらう際に気を付ける点

葬儀社から見積りを貰う際に気を付けておくべきことがあります。ここでは見積りを貰う際の主な注意点をお伝えしてまいります。まずは希望に沿った見積りをもらうことが大切です。葬儀内容について葬儀社に希望を伝え、それに沿った内容の見積りを提示してもらうようにします。 一般的な見積りということで提示を受けても、それが自分の希望する葬儀内容と異なれば、見積りとして意味を持ちません。特にそのような宗教宗派・規模・葬儀形式で行うかは重要です。この際に複数社から見積りを入手するという点も忘れてじはいけない重要な点になります。一社の見積もりだけ見ても、金額や内容が妥当なものなのか判断がつきにくいです。複数の葬儀社から見積りをもらい、比較検討することが重要です。また、複数社から見積りを入手する際には葬儀形式や規模など見積り条件を統一することも大切です。葬儀社ごとに見積りに含まれる内容や記載方法には違いがあります。特に基本料金やセット・プランと表記されていても、その中身は葬儀社によって異なりますのでそういった点も併せてよく確認しておきましょう。いざ御不幸がおきてからでは、見積りを手に入れて比較や検討を行うのは時間的に簡単に出来ることではありません。余裕のあるうちに複数社から見積を取り寄せ、比較や検討を行っておくことをおすすめ致します。